女の幸せ

女の幸せを願う僕は、
願い事が叶う魔法のランプをひろったので、
たまたま、電車に乗ったときに
一緒に乗り合わせたブッチョウ面の美人の
幸せを願った。
隣の女性が幸せになりますように。
『うわー』と甲高い声が車内に響いた。
『こんな大きな飴が現れた』と隣の幼稚園生が
満面の笑みでその大きな飴をなめ始めた。
あちゃーとんだ安っぽい願いをしたもんだと思ったが
少女の笑顔は僕が見た女性の笑顔の中でも
最高の笑顔だった。

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