愛がほしいとねずみが猫に求めたら、 「では、自分自身を差し出しなさい」というので、 ネズミは全身の力を抜き寝そべった。
猫ははじめにねずみの足を食べ、 逃げないようにした。
ねずみは猫を信じて暴れもせずにそのままがまんした。
次にねこはネズミの手を食べ、完全に自由を奪った。
あいかわらず、ねずみはねこのされるがままになっていた。
ねこはそのままねずみの体を食べた、ねずみの頭だけが残った。
ねずみは猫を黙ってみていた。
死んでいるのだろうが、その目はまるで生きているようだった。
猫はネズミの頭を捨てて言った。
「はい 次」
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