うさぎ

耳のないうさぎが真っ赤な眼をして
「こんな私は嫌いでしょう?」
と聞いてくるので
僕はだまってあやまった
なぜなら、今年の誕生日には
イヤリングをそれもとても素敵なイヤリングをプレゼントしてしまったからだ。
とても、嫌みな事をしてしまった。
そんなふうに私が思っていると
「私が言いたいのはそんな事ではないのよ」
と、すれ違いの言葉が交わされたので
「もう、私が必要ではないんでしょう?」
と聞くので
「ああ、」
と返事をした。

春が来た
もう、僕たちは狭い穴蔵で2人で凍えながらお互いの体温を欲しなくてもよいのだ。

冬眠は終わった。
僕たちには違う道が待っている
といって私は
ゲロゲロといって
ぴょんぴょんと池の方へ
君はぴょんぴょんと草原の方へ
と別れていった。

お互いの伴侶をもとめ、
この不誠実なカップルは別れていった。

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