親分のクリスマス

「親分、今年のクリスマスはどうしやす?」
「ん?」
「はでにパーティーでもぶち上げますか?」
「それとも六本木あたりでおねーちゃん100人くらいよんで遊びます?」
「ん〜」
「それじゃあ、親分のお気に入りのママ呼んで、しっとりフランス料理でいきますか?プライベートってことで」
「ん〜」
「俺は…」
「なんでも、いってください。あ、海外で騒ぎます?カジノしにラスベガスもいいですね」
「鍋がいいな…もつ」
「もつ…ですか?」
「それで、親しいやつだけ呼んで、まあ、ビールで乾杯して、そのあとカラオケかな?」
「あの〜親分、」
「ん?」
「それって、忘年会じゃ   だめですか?」
「ん? クリスマスじゃ だめかい?」
「いや、だめじゃないんですけど… じゃ、忘年会は」
「そんなものは、こたつでみかんでも食って、まあ、日本酒でも飲んで、
 そうだな、モチも食いてーな」
「親分、それって、  正月じゃだめですか?」
「ん?忘年会じゃ だめかい?」
「そのかわり、あれだ。成人式。あれ、派手にやろう。
そうだな。なんか、成人のおねーちゃんいっぱい呼んで、
シャンパンでパーンとな、鳥も丸焼きとかな、イタめしでもフレンチでもいいから、豪華になやろう」
「あの、親分」
「ん?」
「それって、クリスマスじゃだめですか?」
「ん〜」
と親分はあごをさすった。

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