先輩と後輩 3


「う!」

「どうした?」

「先輩!あの看護婦!
 俺たちに性病をうつした
 ババァですよ」

「う!確かに
 あの顔は…

 やっぱり恐ろしいな歌舞伎町!
 病気を撒き散らかして
 自分で治すとは
 奴らにかかれば
 おれたちゃ養殖の稚魚だな

 いやまてよ
 ほくろの位置が違わないか?」

「そういえば、鼻の横のでっかいイボも
 ちょっと場所が違う気が?
 ふたご?」

「いや
 あれは
 まさに
 クローンだ!
 宇宙人から教わった最新科学の
 クローン人間だな!」

「しかし、クローン人間を作るにしても
 あんな汚いババァとは
 やっぱり、おそろしいとこですね」

「下手に同じ美女が何人もいたら
 すぐ、ばれてしまうが
 あーいう、でぶったババァなら
 何人いても不思議じゃないからな」

「あんな、ババァが何人もいるほうが
 目立つ気が…」

「まあ、NASAのやることだから
 日本人のババァなんか、
 みんな同じ顔に見えたんだろう
 俺も白人4種類、
 黒人は3種類くらいしか分類できん」

「でしょうね
 でも、てーことはあのババァもNASA製」

「ああ、そうだ!
 おい、呼んでるぞ!」

 

 

「はい、パンツを脱いで
 横になって」

「は、はい!」

「ん〜」

「先生、どうですか?」

「ん〜」

「あ、そこは!」

「ん〜」

「せ、せんせい!」

「ん〜」

「せんせい、男のくせに
 あの、ババァよりうまいですね」

「ん〜あのババァ?」

「い、いやこっちのことで」

「ん〜」

「先生、本当の事言ってください!」

「ん?
 まあ、検査しないと
 詳細はわからないけど
 性病は間違いないな〜」

「やはり!
 じゃあ、例の注射で
 パッパとやっちゃってください!」

「ん?」

「ほら、NASAが宇宙人から教わった」

「ナサ?」

「ほら、どんな性病も一発で治る注射ですよ
 あるんでしょ?」

「ん?」

「もう、いい加減にしてください!
 なにふざけてるんっすか!」

「ふざけてるのはそっちでしょ!
 なんですか!
 性病が一発で治る注射って?」

「なんだ!あんた!
 それでも裏稼業の人間か!」

「裏って
 私は医者だよ
 失礼な!」

「裏医者じゃねえか!
 なにいってんだよ」

「し、失礼な!
 私はれっきとした本物の医者だよ
 医師免許だってありますよ!」

「わかった
 いいから、そんな偽造モノ
 中国に行きゃあ、なんだってあるんだよ
 もう〜、表向きの事はわかってますから
 ほら、例の注射うってください」

「何だ!お前
 シャブ中か?」

「ちがいますよ
 れっきとした大学生ですよ」

「なんてバカな大学生だ!」

「もう、なんでもいいから注射を〜」

「チンコ丸出しで
 注射〜って
 お前シャブ中以外考えられるか!」

「おーい!おい!」

「は!何すか?先輩!」

「おい!この薮医者に説明してやれ!」

「なんだ!君は!」

「は!じぶんは〜
 ちんちんが〜
 痒くなりまして〜」

「おかしなやつがまた!」

「それもこれも〜
 おたくの看護婦が〜
 クローン人間だったので〜」

「おい!
 おたくの看護婦って
 うちの嫁さんが、なんだ!」

「うへ!
 あんな、ゴリラ以下の女を
 抱く奴がいるとは…」

「先輩もこの前〜
 抱きました〜」

「なに!
 うちの嫁を〜
 き さ ま 〜!」

「ちがう!
 クローンだ!」

「さっきから、
 クローンとか宇宙人とか
 なんだ、電波系か?」

「先生!
 そう、そう
 その注射が欲しかったんですよ!」

「逃げるな!
 今、すぐに楽にしてやる!」

「ああ〜、せんせい〜
 体が〜体が〜うごかな〜
 バタン!」

「せんせい〜
 自分も
 びょうきでありま〜す」

「ああ〜わかってる!
 動くな!」

「ああ〜、せんせい〜
 じぶんは〜
 体が〜体が〜うごかな〜

 せんぱ…い」

▼Back

presented by kuwajima