その答えは

ただ単に僕は青空を追いかけていたら、
君に出会いました。
大きいアイスクリームもはずかしげも無く
でかい口ではずかしげもなく食べる女。

僕は、見とれるだけでした。
発見したその場所から一歩もうごかずに

夏だからでしょうか、
僕は恋をしたくなりました。

中1の夏でした。
それから間もなくでした
君が同級生だと知ったのは

それから、君の事を考えると
その情景が全て絵になりました。

夕立の土手も、夏祭りの街も、近所の駄菓子屋でさえ
君がそこに立っている事を想うと
全てが、1枚の絵のようでした。

でも、君は絵に収まるような人ではなく
よく笑い、走り、しゃべり、ほんのたまに泣くのでした。

泳ぐのも得意で、僕はなぜ、君の回りの水は
キラキラ光っているのだろうか?
不思議でしかたがありませんでした。

たまたま、街で会った時も
僕は、成長期で古いズボンが短くなって、
カッコが悪い事ばかりを気にしていました。

君より、大きな口を開けて笑いたかったのに
君より、大きな口でアイスを食べたかったのに

今思えば、永遠の時間だと思っていた
学生時代は以外と早く終わるモノで
二十歳と言う大人の時間は
以外とあっさり、来てしまいました。

告白もせずに

僕は最大の勇気と思い出を作る為に
彼女を近所の神社に呼び出しました。

蝉の鳴き声がうるさいはずなのに
僕にとってはまったくの静寂と一緒でした。
幾分か早く来て、神様にお祈りしたのはいうまでもありません。
結果は
もちろんふられましたが、
夏の風が、今では気持ちよかったのを記憶しています。

しばらくして、夕立が降ってきた事に
僕は神様に感謝しました。

僕は、大人になった彼女に
告白できたことに満足していました。

 

しかし、

 

なぜ?

 

今、僕の見合い相手として彼女はここにいるのでしょう?

おせっかいな近所のおばさんの顔を立てる為でしょうか?

しかし、断るなら、写真を見て断っているはずです。

久しぶりの彼女は僕が想像していたよりも綺麗でした。

今、僕は淡い期待をして

いきなりのプロポーズの言葉を考えています。

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