happy halloween

ピンポンとチャイムがなって
はーいと出てみると
目の前には 小さな子がオバケの仮面をかぶって
「happy halloween お菓子をくれないと脅かすぞ!」
と元気のよい声でやってきた。

かわいいお客さんがやってきたものだと思ったが
困った
40男のやもめ暮らし
キャンディどころか、さとうさえ置いていない。
このまま帰すのもなんなので、
仕方ない、おこずかいでもあげようと思い、
財布をあけると
また困った。
財布には1万円札が1枚
小銭は1円玉が2枚あるだけだった。
私は申し訳無さそうに
「ごめんね〜、今日は用意してないんだ
 またこんどね」
と、言ってドアをしめた。

すぐにピンポンとチャイムがなって
「happy halloween お菓子をくれないと脅かすぞ!」
とさっきの子がやってきた。

「ごめんね。用意が無いんだよ」といってドアを閉めた

またすぐにピンポンとチャイムがなって
「happy halloween お菓子をくれないと脅かすぞ!」
とさっきの子がやってきた。

「だから、お菓子はないんだよ」
するとそのこは
「お菓子をくれないと脅かすぞ!」とまた言うので
いいかげん頭に来て、
「いいかげんにしろ!」
とどなったら
黙り込んでしまった。

あ、泣かれるっと思ったので
「ごめん、ごめん 明日、明日必ず用意しておくから」
といってドアをしめた。

また来るかなと思ったが
どうやらあきらめてくれたようだった。

深夜2時

いきなりピンポンとチャイムがなった。

あいつだ。

いったいこんな夜中に・・・と思いながら
ドアを開けてみると

「happy halloween お菓子をくれないと脅かすぞ!」
とさきほどの子供が立っていた。

バタンと何も言わずにドアを閉めて無視する事にした。

ベットに横になり、寝ようとすると
ピンポン、ピンポンとチャイムがなってきた
横で耳を塞いで、無視していたが、あまりにしつこいので
体を回して起き上がろうとすると

目の前にそのオバケが表れ
「happy halloween」
「うわ!」
私は驚いた。
そいつは、すでに部屋に入ってきた。

ドアは、、、
しまっている

とんだ事だ。どうやら、本物のオバケ?なのか。

私は闇雲にオバケを怖がる性格でもないので

「誰だ!」といって

その子供のオバケの仮面と
体に羽織った白い布をとると

そこには

 

口いっぱいキャンディを含んだ

手には山いっぱいのキャンディを持って
デブの見知らぬ子どもが立っていた。

「・・・なんだ。そんなに持っているじゃん」

「おまえ」

「欲張りだな」

「うん」

と、キャンディを舐めながら
デブの子供は生返事をした。

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